経理の仕事内容【経理未経験者が就職するために必要なこと】

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仕事
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私は経理で給料をもらうようになって18年ほどになります。

高校・大学は理系で、大卒後は自動車部品の製造会社に

就職しましたが、2年弱で退職し、経理での就職を

目指しました。

 

この投稿では、経理の仕事の簡単な解説、

どうすれば経理として就職できるのかを書きます。

これから簿記を勉強する方、簿記は習得したが実務経験が

無い方の参考になれば幸いです。

 

経理の仕事内容について

どの企業でも経理業務は、「日次」「月次」「年次」に分けられます。

簡単にですが、以下で説明します。

 

日次業務

簡単に説明しますと、会社営業に伴い発生した、

「お金」に係る動きを把握することです。

備品や仕入れ品の購入による「費用」・取引先への売上による「収入」を把握し、

会計ソフトに振替伝票として入力するのが一般的です。

 

振替伝票を入力する前には、上長に承認を得る必要があります。

費用・収入の動きが発生した際には、必ずエビデンスが存在します。

エビデンスとは、動きが発生したことを証明する書類やデータのことです。

エビデンスを添付した書類を上長に回覧し、承認を得た後に

振替伝票の入力を行います。

 

振替伝票を入力する担当者は、必然的に現金・預金の管理も

行うことになります。

 

月次業務

日次業務で会計ソフトへ入力した振替伝票のデータをもとに、

月次の集計データとして、「貸借対照表」と「損益計算書」を

作成しますが、これが「月次決算」です。

この二つは、

「BS(バランスシート)」「PL(プロフィットアンドロス)」

とも呼ばれます。

作成するといいましたが、会計ソフトが自動で集計して

印刷してくれるといったイメージです。

 

BS、PLを作成する際には、お金の動きがあった振替伝票の他に、

「減価償却費」や「引当金」等の振替伝票も入力します。

以下で簡単に説明いたします。

 

減価償却費

何かを購入した場合、その金額が税抜きで10万円未満であれば、

費用として処理できるのですが、10万円以上の場合は

減価償却資産として計上し、購入したものによって異なる年数で

徐々に費用化しなければなりません。

この費用処理のことを、減価償却費の計上と呼びます。

※資本金が1億円以下の企業では、30万円未満まで費用処理可能

 

引当金

賞与引当金や退職給付引当金の他、リスクに備えるための引当金

などがあります。

最も一般的な賞与引当金を簡単に説明します。

 

賞与を支給する企業は、年2回に分けて支給する場合が多いと思います。

ここでは、7月と12月の支給であると仮定します。

 

賞与を支給したときにだけ費用で計上した場合、

7月と12月だけ、他の月よりも費用が多くなってしまいます。

このように、月別の費用のデコボコが無いようにするために、

賞与の年額を12か月で割り、賞与の支給が無い月にも

均等に費用計上をします。

これを「引当計上する」といいます。

 

年次業務

企業には「決算月」が任意で決められています。

ここでは3月が決算月であると仮定します。

 

4月~翌年3月までの12か月間が会計期間となりますので、

3月の月次決算が締まった後に、1年分をまとめた

貸借対照表と損益計算書を作成(実際はソフトが自動出力)します。

これが決算書になります。

 

決算書をもとに税務申告を行い、企業の1年間の税金を税務署へ申告します。

これは、個人事業主でいう確定申告になります。

税務申告は、社外の税理士に任せている企業が多いですが、

私の会社では、経理担当が税務申告業務まで行っています。

 

また、株主会社であれば株主に対して事業報告書を、

株式上場会社であれば、有価証券報告書を作成する必要がありますが、

これらの報告書を作成する際に、決算書をベースにします。

 

簡単に説明しましたが、以上が経理業務の年間の流れになります。

 

次は、これから経理の仕事をしたいと考えている方のために、

何が必要であるかを書いてみます。

 

経理への転職で必要なもの

まず、学卒時に経理での就職を目指す方は、商業系の学校を

卒業されて、ある程度スムーズに就職活動が進むのでは

ないかと思われます。

 

ここでは、昔の私と同じく、異なる職種から簿記を学んで

転職を目指す場合について書きます。

 

私が経理担当の社員を補充する際に、重視する項目を

順位で表すと、次のようになります。

 

①実務経験

②人柄

③年齢

④簿記資格の有無

 

結論から言いますと、実務経験が合否の大半を占めます。

簿記資格の有無は、迷った際の判断材料くらいでしかありません。

簿記1級や税理士資格を取って、実務経験がない方が

たまにいらっしゃいますが、若干引いてしまいます。

 

そんなこと言ったら、最初はみんな実務経験なんて

ないじゃないか!

といった声が聞こえてきそうですが、その通りです。

どんなに労働条件が悪くても、実務経験無しで

採用してくれる企業に入り、実務経験を積むことが

一番大切です。

 

私も、工場勤務から経理への転職を目指した際、

最初の就職が一番苦労しました。

なんとか簿記の資格を持っているだけで採用してくれた

企業に拾ってもらえましたが、半年間は現場研修として

パチンコ屋の店員として働くだけでした。

 

その後、何とか経理実務らしきものを経験し、

「実務経験者」として、次の企業へ転職しました。

そこでは、もう一段階上の実務経験を積むことがき、

現在勤めている企業へ転職する足掛かりとなりました。

 

自信を持てる実務経験を積むたびに転職しましたので、

転職のたびに給与は上がって行きました。

現在の企業には10年以上勤めていいますが、

給料はそこそこもらっていると思います。

 

経理業務というのは、経験さえ積んでいれば、結構潰しがきく

仕事だと言えます。

簿記の机上の知識の吸収はそこそこにして、

実務上で知識、経験を積むのが大事だと思います。

 

 

 

 

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